「“純喫茶オリンピア”で昔懐かしいプリンとソーダフロートを食べてみた」-マスオ。の、リアル孤独のグルメシリーズ!Vol.13-
旅好きライターマスオ。が、北海道グルメを探して歩くリアル孤独のグルメシリーズ第13弾!
札幌駅近くにある「純喫茶オリンピア」
時刻は16時。用事も済んだことだし家に帰るか…いや、その前に甘いものが欲しいな。頭を使った後は糖分補給しないとな。
札幌駅から北海道庁方面に歩いたところに、前から気になっていた店があるんだよな。
喫茶店好きとして何度かトライしたんだが、タイミングが合わず店休日だったり営業時間外だったり。
それがここ。純喫茶オリンピアさん。
お店は地下にあるのだが、表に出ている看板や扉の感じがいかにも昭和だ。そもそもオリンピアという言葉がオリンピックに関係しているわけだから、札幌オリンピックであれば1972年、東京オリンピックであれば1964年、まさか1998年の長野オリンピックじゃなかろう。
ここは札幌だから札幌オリンピックだ! と思いつつガラス扉を開けると、まさかの東京オリンピックのポスターが貼られているじゃないか。
おいおい、一瞬私の頭の中には1972年札幌オリンピックんのテーマソング、トワ・エ・モアの「虹と雪のバラード」が流れたぞ。調べたところ、1964年の創業とのことで、東京オリンピック開催年だったことからオリンピアということだそうだ。
そして、この店構え。最高じゃないか。純喫茶がなぜ“純”とつくのか知っている人はどれくらいいるだろう...そう思いながら店に入った。
昭和レトロ人気!?“映え”を求めて来る多くの若者たちと「固いプリン」と「ソーダフロート」
店に入ると、雰囲気こそ昭和の雰囲気なのだが、なんか違和感がある。この違和感はいったいなんだ? よくよく見ると、店の中は若い女性ばかりじゃないか。しかも、女子高校生から大学生がたくさん。なぜこんな昭和の古びた店に現代の若者がこんなにも集っているのか。
少々戸惑いながら30半ばのオッサンが一人で席に座る。昭和の喫茶店で糖分補給といえばプリンだが、それに加えてソーダフロートもいっちゃえ。
運ばれてくるまでの待ち時間に、オリンピアが若い女性で埋め尽くされている理由をネットで調べてみた。すると、最近は“昭和レトロ”が人気だということと、まさに私が注文した「固いプリン」と「ソーダフロート」が“映え”るらしいことが分かった。
おいおい、私は映えのために頼んだんじゃないぞ!? これ、絶対勘違いされるやつだよな。私は純粋に昭和の代表的スイーツを楽しみに来ただけだ。
そんなこと考えても仕方ないし、どうせ周りも見ていないだろう。私は私の世界で楽しむのみ。
こうやってきちんと盛られて提供されると、このプリンが特別なものに見えてくる。それに、このピンクのさくらんぼ。昭和スイーツの付け合わせはやっぱこれだよな。
そして、このプリンが昔懐かしい感じの固さ。トロトロ系とは真逆のしっかりと弾力のある固いプリン。カラメルもほろにが。固くてほろ苦いだなんて、人生みたいだな。そんなことを思いながら食べているわけだが、味も美味い。疲れた体と頭に染みわたる。
そしてソーダフロートがやってきた。
これは本当に特別な飲み物だ。幼いころにデパートの食堂に行ったときにこれを頼んでいいよと親に言われたときは嬉しくて仕方がなかった。反面、今日はダメと言われたときのガッカリとふてくされも激しかった気がする。ちなみにクリームソーダという名称の方がなじみがある。
グラデーションがかかった美しいソーダフロートの色が、若者の間で映えているらしい。確かにとてもキレイだ。昔に飲んでいたものはとにかく体に悪そうな真緑だった気がする。
プリン→ソーダフロート→プリン→ソーダフロート。昭和の2大贅沢スイーツを一人で堪能できる贅沢。最高。周りの目も気にすることなく完食。
ごちそうさまでした。
純喫茶オリンピアさん、美味しいプリンとソーダフロートをありがとう。
またきます。
純喫茶オリンピア
〒060-0004北海道札幌市中央区北4条西6丁目
011-231-0433
TV東京の人気ドラマ『孤独のグルメ』を愛するライターマスオ。が、リスペクトを込めて五郎さんの気分で北海道のグルメ店を食べ歩く!マスオ。のリアル孤独のグルメシリーズ!