【VITA-01】2020 北海道クラブマンカップレース第3戦に参戦してみた

2020年8月18日 20:21 886 Views
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サラリーマン・レーサー

2020 北海道クラブマンカップレース
参戦クラス:VITA-01
Car No.30 十勝レーシングスクールIMAGE 01
Driver:Masuo Onizuka(サラリーマン・レーサー)
新型コロナウイルスの影響により第1戦、2戦が中止となり第3戦が実質の開幕戦となった。

予選

天候:晴れ
気温:22.3℃
路温:27.8℃
予選時間:20分間(10:00~10:20)

早朝はサーキット周辺に霧雨が降りウェット路面であったが、VITA-01の予選時間には完全なドライコンディションとなり、気温・路温ともに上昇傾向にあった。
今シーズンから導入されたVITA-01専用タイヤ「DUNLOP DIREZZA V01」の最も“おいしい”ポイントをどう見つけ出し使うか、気温と路温、設定内圧にはかなりの気を配っていた。

担当メカのワクイ氏と綿密に打ち合わせをしたうえでコースイン!
待ちに待った実質の開幕戦ということもあり、予選にも力が入る。

アウトラップを回り1コーナーに進入したところで車の挙動に違和感があった。
ブレーキング時に右リアがグリップしている感覚が全くない。ステアリングも振られる。
なにかおかしい・・・そう思いながら2コーナーに進入した所で右リアのグリップを突然失いスピンアウト!マシンも私も一瞬にして土煙に包まれた。

コース復帰できたのは不幸中の幸いであるが、右リアの挙動が不安定。
ハブか?ドライブシャフトか?ホイールが外れかけているか?…

自力でピットに戻り、ワクイ氏に状況を伝える。
素早い動きでマシンをジャッキアップし状態確認。見たところ大きな損傷はない。なにが原因かわからず、一瞬ダメか・・・という空気になったが、どうにかマシンを送り出そうとワクイ氏が懸命に原因を究明する中、ブレーキパッドを取り外してみると親指大の石が転がり出てきた。どうやら、走行中に石を拾いパッドの間に入り込んでしまい、右リアのみノンブレーキ状態となり挙動が乱れたのだと推測される。

F1メカ顔負けのスピードでタイヤを取り付けトルク締めまで行い、ピットアウト!
ここまでに要した時間は3分であることから、作業スピードや機転を利かせた対応など、ワクイ氏の敏腕ぶりに改めて感謝しかない。

この時点で予選の残り時間は7分ほどになっていた。
1周あたり約1分30秒かかるため、アタック可能周回は4、5周しかない。
タイヤに熱を入れ内圧を設定しタイムを出す・・・完璧なコンデイションをつくるにはかなり厳しい状況であるため、今の全力を出すことに徹した。

予選結果:5位/16台中 タイム:1:34,265(+0.650)

トラブルがなければまだまだいけたのに!と思うところはあるが、結果は結果!
決勝に気持ちを切り替えていこう!

決勝

天候:晴れ
気温:27.3℃
路温:40℃以上
周回数:12周(13:23スタート)

十勝にしては珍しく蒸し蒸しとした暑さとなった決勝レース。
路面温度も上昇し、タイヤマネジメントが重要になるレースだと想像できる。

そして、何より重要だと捉えているのはスタートから1周目の運び。
予選4番手の♯61平中選手をスタート~1周目で攻略しなければバトルをすることが容易に想像でき、その間に上位3台が逃げてしまうことが考えられる。

スタートをどう決めて1周目を攻略するか。難しい状況なだけに、何度も何度もシミュレーションしてイメージを持って挑んだ。

スタート前には、今レースのアドバイザーとしてお話をしていただいた福山英朗さんがグリッドまで声をかけに来ていただいた。幼いころから知っていた憧れのドライバーにこうしてお会いできたことに感無量で、闘志がみなぎった。

■スタート
スタートシグナルが点灯するまでの時間は緊張と集中がピークに達する。
レッドシグナルからのブラックアウトでレーススタート!

スタートの反応は悪くなかったが、蹴りだしが悪く1コーナー進入までに♯712中川選手にパスされ6番手に後退してしまった。

オープニングラップを終え♯88坂野選手、♯3古井戸選手、♯12佐藤選手、♯61平中選手、♯712中川選手、♯30鬼塚と続いた。

■Lap2
1コーナーで♯712中川選手が♯61平中選手をパスし4番手に浮上。
上位陣のバトルを私も後ろからマークし、虎視眈々とチャンスを伺う。

■Lap3
3周目のホームストーレートでは上位陣全車がスリップ合戦となり一列に連なって駆け抜ける!1コーナーでは♯61平中選手が♯712中川選手を抜き返す!

私は、、、前方のバトルにより行き場がなく一瞬失速してしまい、その隙を突かれてしまい2コーナー進入で♯777大島選手にパスされ7番手に後退。
後ろからきていることは分かってはいたものの、ノーズを入れられてしまい牽制程度しか対応できず。

とりあえず慌てても仕方ないので、追いかけながら自分の調子と相手の動きを冷静に見極める。

8コーナーで前の3台が入り乱れ♯777大島選手が♯712中川選手をインから差し、2ワイドのまま立ち上がり~9コーナー進入までバトルを展開!アウト側にいる♯712中川選手がバランスを崩しスピン!

これで6番手に浮上。

■Lap4
♯777大島選手に狙いを定める。各コーナーで常時ミラーに映るようプレッシャーをかけ続ける。
走りを見る限り挙動を乱しながらの走行であるため、これは難なく抜けると確信。

9コーナー進入で2ワイドになるが、私はコーナーに入る手前で一瞬身を引いた。
♯777大島選手はイン側から進入することとなり、これで最終コーナー~ストレートの車速は伸びなくなる。コーナーで仕掛けるより、ストレートの車速で差をつけたほうが安全かつタイヤへの負担も少なく確実にパスすることができる。

■Lap5
狙い通り、最終コーナーの脱出速度が低下している♯777大島選手をメインストレート中ごろでパスし5番手に浮上。

♯777大島選手は1コーナー立ち上がりから2コーナー進入のクロスラインを狙うことが多いため、ここは牽制して相手のボトムスピードを殺すことできっちり抑える。

そうこうしているうちに4番手の♯61平中選手は逃げており、3秒~4秒もの差がついてしまった。

さぁ、私のマシンよ追いつけるか?厳しいか?と問うたところ「いける!!」と反応があるため、全力でプッシュ!

■Lap10

♯61平中選手を上回るラップタイムで周回しついに追いつき、ホームストレートでスリップを使いパス!
これで4番手に浮上!

だいぶ先を行く3番手を走る♯12佐藤選手を追いかける!

■Lap12(Final Lap)

タイヤのグリップもきつくなりミスを犯しやすい状況の中、最後の最後まで追いかけるも、佐藤選手もミスなく走り切り万事休す。4番手でのフィニッシュとなった。

■決勝結果■
優勝:No.88 坂野研   STEP☆VITA3号機
2位 : NO.3 古井戸竜一 さくら眼科☆こまばフォレストくうま01
3位:No.12 佐藤元春  恒志堂レーシングVITA12号機
4位:No.30 鬼塚益生  十勝レーシングスクールIMAGE01
5位:No.310 浅井康児  恒志堂レーシングVITA310号機
6位:No.64 平中繁延  HDC 日本平中自動車VITA

VITA倶楽部

今回も「VITA倶楽部in十勝」を開いていただきました!

今シーズンよりDUNLOPタイヤに変わったことから、DUNLOP様のご支援の下、占有走行やタイヤサービスなどを実施していただきました。

また、私が幼き頃から憧れていたレーシングドライバーの一人である“福山英朗”さんから、
モータースポーツに取り組む心構えやスポーツマン精神といった大切なお話もしていただき、モータースポーツを愛し参加する者として改めて気が引き締まりました。

さらに、ランチタイムには十勝の美味しいお弁当♪
ソーシャルディスタンスを確保しながら、ここぞとばかりに憧れのドライバーである福山さんといろいろとお話をさせていただき、感無量でありました!

先代の神谷誠二郎氏の思いを再確認しながら、新体制となったウエストレーシングカーズをサポートしていきたいと強く思いました。

↓ウエストレーシングカーズ公式Webサイト↓(レースレポート)
http://west-racing.co.jp/archives/9779/

十勝レーシングスクールからのお知らせ

十勝レーシングスクールでは、気軽にレーシングカーを体験できるプログラムを用意しています☆
黙っていては夢を実現することはできません・・・詳細は十勝スピードウェイWebサイトに紹介していますので、下記URLからご覧ください。
http://tokachi.msf.ne.jp/4wd-event.php?event_id=1065

わからないこと、不安なことはお気軽にご相談下さい!
サーキット常設型レーシングスクールとして20年以上活動してきた実績のあるスクールです。
安心してお問い合わせください☆

レース告知

2020年 北海道クラブマンカップレースは下記日程で開催されます!

第1戦:中止
第2戦:中止
第3戦:8/2(日)※終了※
第4戦:9/27(日)※TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race併催
第5戦:10/18(日)

次戦は9/27(日)となります!

私の今シーズンの参戦体制は以下の通りです。

チーム:十勝レーシングスクール
参戦クラス:VITA-01
車名:十勝レーシングスクールIMAGE 01
Driver:鬼塚 益生(サラリーマン・レーサー)

また、今シーズンは新たに以下の企業様よりスポンサードをいただいております。

◆株式会社イマージュ様◆

・ブレーキパッド、ブレーキフルードをサポートいただきました
モータースポーツ界において様々なフィールドで採用されているブレーキメーカーです。
十勝VITA-01レースでは採用実績がないことから、結果はもちろんのことデータの提供もできるよう取り組んで参ります。
https://image-brake.com/

◆株式会社 寺岡製作所様◆

・ガムテープ(黒、青、赤、白)をサポートいただきました。
各種粘着テープの総合メーカーです。
世の中には様々なガムテープが存在していますが、時速200km/hやエンジン・ブレーキなどの熱、雨天、数Gもの力が加わる過酷なモータースポーツのフィールドにおいて、寺岡製作所様のガムテープは粘着力・強度において絶対的な信頼があります。十勝レーシングスクールチームでも長年使用させていただいております。
https://www.teraokatape.co.jp/

◆ガレージインク様◆

・ヘルメットペイントをしていただきました
福岡にあるペイントショップ。有名ペイントショップで長年修行され、独立。
ヘルメットをはじめ、ギターやゴルフクラブ、スノーボードなど、様々な物へのペイントを行っています。九州で活躍しているVITA-01のカウルもペイントされています!
http://garage-inc.org/

他、多くの方のサポートを受けながらシリーズに挑みますので、応援・サポートよろしくお願いいたします!

☆Special Thanks!☆
写真提供:老師、ウエストレーシングカーズ

syushu inc.
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サラリーマン・レーサー

2015年10月に福岡から移住してきたサラリーマン・レーサー。 2015年北海道クラブマンカップ ザウルスJr.クラス シリーズチャンピオン獲得。 モータースポーツ、鉄道、産業遺産、写真、グルメ、筋トレ・・・様々な視点から情報を発信します!

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