氷上の全開バトル!「第40回 糠平湖氷上タイムトライアル」を見てみた

【第40回 糠平湖氷上タイムトライアル】

≪JAF公認準国内競技≫
JAF北海道ダートトライアル選手権 第1戦
JMRC北海道Winmaxダートトライアルシリーズ 第1戦
JMRCオールスター選抜 第1戦

開催地はダム湖の上!

1月28日に開催された『第40回 糠平湖氷上タイムトライアル』

このイベントは、ぬかびら源泉郷の活性化を目的に40年前に始まったJAF公認のタイムトライアル競技。
開催地の糠平は冬季になると-20℃以下になるため、ダム湖は20㎝~30cmの分厚い氷に覆われる。その氷の上に積もった雪を除雪しコースを作っているのだ。

そのため、コースレイアウトは主催者の考え(気分?)で毎年異なるため、事前に知ることができない。ドライバーは「今年はどんなコースか?」というのも毎年の楽しみだという。


広大な糠平湖(糠平ダム)の上に集結するマシン。
一見するとただの雪原にしか見えないが、周囲の地形を見ればココがダム湖上であることは間違いない。

コース上を歩いていくと、ダムの取水施設などが見える。
自分が歩いているのはダム湖の上・・・この氷の下には数十メートルの深さがあると思うと、正直怖い。

「過去には氷に穴が開いて落っこちたこともあるからね~、ハハハっ!」

と常連さんは笑い飛ばしていたが、私にはそんな余裕はない。

私たちが立っている氷の下には常に清流が流れ込んでいる。
大丈夫だということは理解しているが、今までに経験したことのない状況に一人で興奮&困惑していた。

また、氷の上を車が走って滑らないのか?という疑問も出てくるかもしれないが、この競技においては一般公道では使用が禁止されている「スパイクタイヤ」が使用されている。

現在は国内での製造は行われていないため、海外の競技用を輸入するか中古タイヤを見つける必要がある。
このピンが氷を引っ掻きながら進むため、マシンはしっかりとグリップし前へ前へと進んでいく。

スパイクタイヤを履いているとはいえハイスピードで走るマシンは滑ることもある。
雪を巻き上げながらの豪快なドリフト走行は氷上イベントならではの醍醐味だ。

2分弱の真剣勝負!


今回のタイムトライアル競技は、1台ずつ走りそのタイムを競うものである。
与えられるチャンスは1人2本の走行のみ。1本目と2本目どちらかの最速タイムで勝敗を決するルールとなっている。

1本目と2本目ではコース・マシン・ドライバーのコンディションは変化する。
タイムが大きく変わる可能性があるため「1本目は様子見で・・・」といった甘い考えは許されない。

ドライバーはスタートしてチェッカーを受けるまでの2分弱に全身全霊をかけているのだ。

氷上を100㎞/hオーバーのスピードで走るマシンをコントロールするには高い集中力が必要となる。

テクニックがあっても、高い集中力を維持することができなければライバルに勝つことはできない。

一瞬でも集中が切れてしまうとコントロールを失い、即アクシデントに繋がってしまう。

監督の走りに感動!

糠平湖氷上タイムトライアルを見に行くきっかけとなったのは、私が所属している「十勝レーシングスクール」の小谷監督がこのイベントに参加しているからである。

「北海道に移住したからには応援に行かねば!」

その一心でこれまでに経験したことのない極寒の地に足を踏み入れてしまった。

約15年参戦し続けている小谷監督は、エキスパートのクラスで優勝経験もある実力者。

今回は惜しくも2位に終わってしまったが、激しくも丁寧で正確なドライビングに圧倒させられた。

『哀川 翔』選手も参戦中!


俳優の哀川 翔さんも自身のラリーチーム『TEAM SHOW』から10年連続の参戦!

当日に東京から糠平入りされ、休む間もなく出走という超過密スケジュールのなか参戦していただいたことは本当にありがたいこと。

北海道のモータースポーツ、糠平湖氷上タイムトライアルの盛り上げ役になっていただいていることは間違いない。これからも継続参戦していただけると嬉しい限りである。

モータースポーツが直面している課題


今回のエントリー数は103台。

かなりの参加者がいる印象を受けた。イベントとしても盛り上がっており「ぬかびら源泉郷の活性化」という目的は果たしている様子であった。

しかし、実際に現地に出向き自分の目で見てみると、参加者数だけで判断してはいけないと感じてしまった。

参加者の中で40歳代は若い部類に入ってしまい、平均年齢では50代に近い状況である。
10年以上前は130台以上、場合によっては200台近くの参加があり、今よりも激しく賑やかだったという。

平均年齢が高い理由は、若い世代の新規参加者がほとんどなく、過去からの参加者がそのまま継続していることにある。このままいけば、ベテラン勢が引退する頃にはイベントの存続にも関わってくる。

この糠平湖氷上タイムトライアルの会場である糠平湖は大雪山国立公園内に位置していることから、一度イベントが休止となってしまえば再開するには困難を極めるだろう。

40年もの長きにわたり開催されてきたこのイベントがこれからも絶えることなく続くよう、微力ながら皆様に情報を発信できるよう来年も訪れたいと思う次第である。(いつかは参戦も?!)


【第40回 糠平湖氷上タイムトライアル】
リザルト:http://jmrc-hokkaido.org/wp-content/uploads/2018/01/dt_2018_01_28_OSC_results.pdf
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