オートスポーツランドスナガワでラリーを見てみた。
2017年6月5日 16:52
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「ラリー」と聞いて皆さんはイメージが付くでしょうか?
「F1」は車に興味がない人でも何となく分かるかと思います。サーキットを何十周と周回し、順位を決めるレースですね。
では、ラリーとは?
簡単に言うと、専用のサーキットではなく「一般の公道」で競技が行われます。
F1とは違い1台ずつ走り、決められた距離を最も早く走り抜けた人が勝ちというルールです。
(分かりやすく例えると、札幌~帯広までの所要時間を競うといったイメージで良いです)
ただし、その辺の一般道でラリーをされてはたまりませんよね?
ですので、ラリー競技は林道や山中の細道、未舗装の砂利道など、一般車があまり通らないような場所で行われるのです。
そんなラリー競技の中でも、SS(スペシャルステージ)と称される区間があります。SSとは道路を占有し、一般車が入れない状態をつくって行われるステージのことを言います。
WRCを見ているとSS1,SS2,SS3…と言った表現がされています。
ちなみに、ラリーの頂点はWRC(世界ラリー選手権)です。
といったところで、ラリーについての簡単な説明は終わりとして、さらに知りたい方は下記サイトを参考に調べてみてくださいね!
現在WRC参戦中のTOYOTA GAZOO Racingの公式サイト。
URL: http://gazooracing.com/archive/motorsports/jrca2012/rally.html
さて、今回お邪魔したのは砂川市にあります「オートスポーツランドスナガワ」です。
http://www.homei-gr.com/beams/sunagawa/top.html
石狩川の河川敷にダートコースやカート(ジムカーナ)コースが展開されているモータースポーツ施設です。
写真の駐車場のようになっているところは「サービス」と呼ばれている、サーキットにおけるピットに当たるスペースです。ラリー競技って、サーキットでレースを見るより身近に感じやすいのです!
こちらがダートコース。土煙が上がっているのが見えますね。
そして、今回の「ノースアタックラリー」には、私が十勝スピードウェイでレースに出る時にメカをしてくれている仲間が出場するため、応援も含め見に来たのです。
日:2017年5月14日(日)
大会名:ノースアタックラリー
2017年JAF北海道ラリー選手権第3戦
2017年JMRC北海道ラリーシリーズ第3戦
【ノースアタックラリー】
http://www.planning-for.co.jp/agmsc/area-event/17na-top.html
その若い仲間というのが彼。
車名:ISMF-DXL-ZESTINOヴィッツ
ドライバー:阿部敬珠
コ・ドライバー:阿部祥吾
年齢は23歳と若いのですが、プロのラリードライバーを目指す上ではもうそろそろ誰もが納得する結果が欲しいところ。しかし、なかなか思うような結果が残せず苦労しているようです。
ちなみに、コ・ドライバーの阿部祥吾さんはお兄さんです。
いつもお世話になっていますし、今年は私もレースに出ることができていないので、せめて応援くらいは・・・という気持ちで砂川にやってきたのです。
ラリー競技の醍醐味と言えば、その迫力ある走行シーンです。
土を巻き上げドリフトしながら走る姿は何度見ても興奮します!
スバルインプレッサや三菱ランサーエボリューションといった、ラリーではお馴染みの車です。
これだけ土や砂利を巻き上げること、普段の運転でありますか!?
また、皆さんが普段乗っているような車でも競技しているのです!
トヨタ ヴィッツ(初代)
ダイハツ ストーリアx4
トヨタ ヴィッツ(初代)
スズキ スウィフト(初代)
三菱 ミラージュ
といった感じで、どこかで見たことあるなぁという車も競技をしているのです!
もちろん、競技用に手を加えられていますが、基本的にはナンバー付きで公道走行が可能です。
最後に、阿部兄弟の走りを紹介します!
車の屋根より高く舞い上がった砂利・・・普通の人は悲鳴ものですね。
車の向きが変われば、あとはグイグイ進むのみ!
リアのバンパーが無残な姿に・・・修理代を考えると怖いですよね~。
しかし、ラリー競技ではこの程度何ともないレベルだそうです。いちいち気にしていたら走れません(笑)
車体には数々のスポンサーロゴが。これも、彼らが様々な所にアプローチして得た結果です。
しかし、ラリー競技で戦っていくにはまだまだ資金が足りないようで。。。モータースポーツはとにかくお金がかかるスポーツです。
フィニッシュ前の直線区間ですが、見ての通りの悪路。車が右に左に暴れるところをねじ伏せて走ってきます。
無事にフィニッシュラインを通過。
こうやって見ると普段見ているヴィッツですよね。しかし、走る前はピカピカだったマシンも、一周走ってくるとご覧の状態。ラリー競技は車にも、ドライバーにも、お財布にも過酷だと感じます。
ラリーはドライバーの腕も重要ですが、横に乗ってナビするコ・ドライバーも重要です。
「50メートル先に左急カーブ」といった感じでコ・ドライバーがドライバーに指示を出すため、この指示があやふやだったり伝えるタイミングが遅れたりすれば、ドライバーは安心して攻めることができません。最悪、マシンが横転したりコースから飛び出したりしてしまいます。
私はサーキットでのレースはしていますが、ラリーは経験したことがありません。
同じモータースポーツとはいえ全く違う世界であるためほとんど関わりがありません。
しかし、誰か一人でもその道に通じている人がいれば、今回の私のように「ちょっと見に行ってみるか」というきっかけが生まれ、興味がないものでもいつもと違う視点で楽しむことができます。
モータースポーツは皆さんが思っている以上に奥が深いスポーツです。
体力、精神力、資金力、人脈、良い車、良い部品、良い環境・・・根性論では解決できない課題が多くあります。
ただ速いだけでは勝てません。お金があるだけでも勝てません。
北海道のモータースポーツ活性化のためにも、多くの人に興味・関心を持っていただければと切に願っています。この記事を通して、少しでもラリー競技・モータースポーツの存在を知っていただければ、「記事を書いてよかった!」と今後の励みにもなりますので、ぜひとも懲りずにお付き合いくださいませ。
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