「金工舎」でシルバーリング製作体験をしてみた

Twitterを何気なく見ていて、偶然、南区簾舞にある「金工舎(きんこうしゃ)」というお店を見つけました。
気になってFacebookでフォローしていると、毎日、素敵なリング、バングルなどの写真と、お客様への温かいコメントが流れてきます。
WEBサイトを見ると、どうやら、シルバーリング製作体験、マリッジリング手づくり体験もできるジュエリーショップのよう。

実は、ジュエリー作りに興味があり、札幌市内の教室に通ったものの、急な仕事で日程を変更せざるを得ない日が続き、だんだん通いにくくなりフェードアウトという、ほろ苦い経験を持つ筆者です。
でも、2時間だけの製作体験なら!と、夢は膨らみます。もう、これは行くしかありません!

札幌市南区の金工舎でシルバーリング製作体験

▲ カフェのような、素敵なお店の玄関

ということで、シルバーリング製作体験(120分 ¥3,980(税込))を予約のうえ、来てしまいました!
外観はご覧のとおり、ジュエリーショップというより、カフェのような気軽に入れる雰囲気です。

▲ 店内では、素敵なジュエリーが展示販売されています。

店内に入ってみると、木目調の家具、素敵なデザインのジュエリー、白い壁が、洗練された雰囲気と温かみを感じさせてくれます。
そして予約をしていたので、作業工程を書いた紙や、必要な材料をテーブルに置き、準備万端で店主が出迎えてくれます。

▲ シルバーリング製作体験用の工程などが書かれた紙と、リング用のシルバーの棒(右上)

工程を最初に書いてくれており、店主である先生が丁寧に説明してくれるので、初めてでも大枠を掴みやすい配慮がされています。
そして、紙の右上には、棒状のリング用シルバーが置いてあります。

リングを選べるのが楽しい!

▲ ずらりと並んだ、リング製作体験用の見本

初めてだと、漠然としたリングのイメージがあっても、具体的にどういうものを作りたいか、伝えるのは難しいと思っていませんか?
でも、大丈夫です。このお店では、上記写真のように多種類の見本があり、その中から選んで製作できる配慮がされています。もちろん具体的なイメージがあれば、快く応じてくれます。

リングは大きく分けて、
・形状:平打ち(平たいタイプ) または甲丸(丸みのあるタイプ)
・表面の仕上げ:鏡面(ツルツルした感じ)、マット(輝きを抑えた感じ)
・模様:鎚目(金槌で叩いて模様をいれる)※金槌の種類で模様が変わりますがあります。

▲ リング製作体験用の見本(拡大)

今回は、甲丸・鏡面で鎚目を入れたものにしてみます!

いざ、シルバーリング製作開始!

ここまでで、作りたいデザインが決まったので、いよいよ製作開始です。
まずは、リングサイズを決め、棒状のシルバーをリング状に丸めます。リング用シルバーは、一見硬そうに見えますが、女性でも力を入れれば曲げることができるくらいの硬さです。

▲ 丸めたリングの、余った部分を切り落としている様子

最初に渡される棒状リング用シルバーは、長さ約8cmといったところ。当然、全部は使いません。
そこで、リングに必要な部分以外は、先生がカットしてくれます。
専門技術や危険な部分は、全部先生がやってくれるので安心です。

▲ 不要部分をカットしたリングと、銀ロウ付け

先生が不要部分をカットしてくれた状態のリングです。このままだとリングの端と端は離れているので、銀ロウ(リングの上に乗っている銀色の四角いもの)を隙間に流し込み、くっつけます。

▲ 銀ロウを溶かすため、バーナーで加熱しているところ

バーナーで加熱して、銀ロウを溶かし、リングの離れた部分に流し込んでいきます。
最初、このバーナーの距離や火力の出し具合が難しいと感じましたが、先生が丁度良いタイミングで、「もう少し近づけて」「もう少し火力を強くして」などと言ってくれるので、大船に乗った気持ちで作業に集中できます。

▲ 銀ロウを溶かしたあと、希硫酸に漬けて不純物を取り除きます

リングの隙間に銀ロウを流し込めたら、見るからに危険そうな希硫酸に漬けて、ゴミなどを取り除きます。ここも先生がやってくれるので、初心者でも安心です。

そのあとは、目的の柄になるように金槌で叩きながら、自分の指に合うサイズに仕上げていき、紙やすりで削り、先生が最終的に不具合がないか見てくれて完成となります。

▲ 出来上がり!

上記写真が、私が作ったリングです。ここまでたった2時間!
驚きの早さで、イメージ通りのリングが出来て大満足!

作り終えた感想は、先生がとにかく教え上手で、安心して作れたことと、シルバーって美しいなということです。

先生が教え上手なのはなぜ?

初心者が疑問に思いそうなこと、調節が難しそうなところ、などなど、先生は十分に把握していて、事前に、あるいは丁度良いタイミングでアドバイスをくれます。

▲ 写真のように、向き合って先生が指導してくれます(紙やすりの様子)

どうしてこんなに教え上手なのか、先生である榎谷 慎吾(えだに しんご)さんに伺ってみました。
「サラリーマンをしていたころ、偶然ジュエリー製作を知り趣味で始めましたが、21歳で自分のライフワークにしようと一念発起して会社を辞め、工房で基礎から勉強の日々。
2008年頃から作家活動を開始し、独立前後に約2年間の専門学校非常勤講師経験と、現在までに1,000本以上の指輪製作体験をしてきた経験の蓄積、さらに吹きガラスや陶芸の製作体験が好きで、これも良い勉強となり、活かされていると思います」とのこと。

これまで、シルバー、プラチナ、ゴールド、真鍮(しんちゅう)、銅、洋白、鉄など様々な素材を巧みに扱い、奇抜めのアクセサリー、お皿やランプ?!を作ったりもしていたそうですが、現在は、ご注文内容が多い、シルバーアクセサリーやマリッジリング、ジュエリーが中心だそう。

榎谷さんご自身が、無類の物作り大好き人間の模様。さらに非常勤講師までなさっているのですから、教え上手に納得です!

札幌ではあまり見かけない、ジュエリーの製作体験をしているのはなぜ?

製作体験が気軽にできる工房は、札幌にはあまりないなと、筆者の実体験から感じています。そこで、このような製作体験を大きく打ち出している理由を伺ってみました。

「もともと岡山出身で、地元では、椅子やトンボ玉など、様々な種類の製作体験ができるお店が営業していました。その経験があるので、製作体験の発想は、ごく自然に出てきたもの」だそう。

地域特性をうまく持ち込んでくれて、感謝としか言いようのない気持ちです!

榎谷さんご自身のジュエリーへの想いとは

▲ 店内には、様々な作品が美しくディスプレイされ、展示販売されています。

ふと、教える立場の方は、ジュエリーに対して、どのような気持ちなのか知りたくなり、榎谷さんに伺ってみました。

「ジュエリーは、買った時や貰った時、作った時の気持ちなど、そのものの価値だけでなく、それに内包される想いを身につけられることが素敵だと思います。そういった資産価値や技術を超えた価値観を大切にしたいと思います」とのこと。

確かに製作体験で作ったリングは、今、キーボードを打っているこの瞬間、指を見るたびに、作った時の楽しい2時間を思い出し、嬉しくなって自然と笑顔になってしまいます。

製作体験やオーダーメイドに来て下さるお客様への温かな想い

榎谷さんご自身、脱サラをして工房で、一から叩き上げてこられた方です。お客様に対して、いろいろな想いがあるのではないかと思い、伺ってみました。

▲ 美しくディスプレイされた、ジュエリー制作工具とパンフレット

「製作体験などでお越し下さるお客様には、出来上がる作品だけでなく、プロセス自体もしっかりお楽しみいただきたいと思っています。
お客様が作品を見るたびに、製作体験のこと、オーダーメイドの打ち合わせのことなど、ちょっと楽しい思い出として蘇るようなお時間を共有したいと考えております。
さらに、ジュエリーやアクセサリーは敷居が高いと思われがちですが、全然そんなことはありません。金工舎の作品は、制作のプロセス自体を大切にしているので、お客様の初めてのアクセサリーにもピッタリですし、一生使えるものづくりを意識しております。
夫婦だけで開いている工房なので、お気軽にご来店・ご予約いただきたいと思います」とのこと。

製作体験中、こちらは悪戦苦闘していましたが、、榎谷さんは、このような温もりのある想いで教えてくれていたことが、非常に嬉しくなりました。

▲ さらに拡大!

定期の教室ではない、製作体験だけでもOKというジュエリー工房「金工舎」。
「ジュエリーは好きで、製作に挑戦してみたいけど、ちょっと敷居が高くて・・」という方にも、ぴったりだと思います。
ご興味のある方は、是非、一度体験してみませんか?

■金工舎(きんこうしゃ)
住所:北海道札幌市南区簾舞三条5-8-19
電話番号:011-206-7272
営業時間:10:00 – 18:00
駐車場:4台分
公式サイト:https://www.kinkousya.com/
Facebook:https://www.facebook.com/kinkousya/
Twitter:https://twitter.com/kinkousya